鉄道と旅 1970s
奥羽本線碇ヶ関/1970年3月28日 [奥羽本線]
青函連絡船に乗り遅れて予定が大幅に狂いました.青森からは,10:05発の,C61の引く442列車に乗ることにしました.青森に着いたのが8:45でしたから,ちょうどよい乗り継ぎです.それまで,青森駅で働いているSLたちを撮りました.ホームに降りると,625列車が青森駅に入ってきました.ナメクジ型のD51 35の引く普通列車です.
▲625列車,D51 35.青森駅.
先頭のD51 35はすぐに切り離されて移動,この客車編成の最後尾に連結されて,回送されていきました.このD51,後片付けまで全部やっているといった感じの運用です.
▲同列車を引いて回送していくD51 35.
別のホームには9667の引く客車が止まっていました.キューロクが客車?,とちょっと心が動きましたが,編成をよく見ると,これは明らかに回送列車.キューロクも前部がゼブラカラーになっていました.
▲9667が先頭に着いた客車編成.回送.青森駅.
▲長い編成の客車を引いて出発.なかなか力強い.
キューロクは,この旅行で北の方に来てから各地で結構よく見かけます.まだまだ結構頑張っているのですね.もう一台49647がいました.
▲49647.青森駅.
さて,私の乗る442列車は,この地域へ来た目的であるC61が牽引します.その442列車を引くC61 28が逆進で駅に入ってきました.
▲逆進で駅に入ってくるC61 28.青森駅.
そのまま442列車の先頭には着かず,まず荷物車を1台連結し,ふたたび前進.ポイントで別の線に入ってから,442列車の先頭に連結されました.そして出発準備ができました.
▲荷物車を引いてふたたび前進.C61 28.
▲その後客車に連結されて,出発準備が整った.C61 28.442列車.
さて,10:05に,この442列車は青森駅を発車しました.もう記憶の彼方になってしまっていますが,相当に疲れていたのだと思います.このあたりから,乗車記録や撮影機録がかなり曖昧になっていますし,手記にもメモがほとんどありません.442列車でうとうとしていたのではないでしょうか.442列車に乗った感想は全く記録なしです.後はダイヤによって撮影場所を推理してお話を進めます.
▲442列車の発車.弘前駅.C61 28.
442列車からは弘前駅で降りました.発車シーンを撮影して,すぐに後発の急行千秋2号で442列車を追いかけます.千秋2号は大鰐駅で442列車を追い越し,先に碇ヶ関に着きます.碇ヶ関ではC61 2が引く823列車が行き違いのために止まっていました.
▲823列車,C61 2.碇ヶ関駅.C61 2は現在でも動態保存されている.
この823列車は千秋2号の後に来る442列車も待ちます.そこで,C61どうしの行き違いを撮ることができました.
▲左が923列車,C61 2.右が442列車,C61 28.碇ヶ関駅.
もうほとんどここへ来た目的を達したかのようなC61の行き違いを撮影した後,津軽湯の沢の方へ線路に沿った国道を歩いていきました.ここは難所といわれるだけあって,すべての列車に補機がついています.前や後に補機がついて,機関車3両というのも珍しくありません.歩き始めてすぐ,696列車が通過しました.後に2機のD51を従えた,前後合わせて3連の貨物列車です.
▲696列車,D51.後の方に補機の煙が見える.碇ヶ関−津軽湯の沢.
▲696列車の後補機,D51 2機.碇ヶ関−津軽湯の沢.
国道を,次の津軽湯の沢まで歩くつもりでどんどん歩いていきました.ディーゼル牽引の急行「きたぐに」なども通り過ぎました.次のSL列車は,C61の引く444列車です.鉄橋のあるところを選び,列車を待ちました.
▲444列車,C61 19.碇ヶ関−津軽湯の沢.
▲444列車,後補機のD51 1095(ちょっと判別困難).碇ヶ関−津軽湯の沢.
次の列車は850列車ですが,これは前にDF50が付いているものでした.
▲850列車,DF50+D51 762.碇ヶ関−津軽湯の沢.
▲850列車,後補機のD51.碇ヶ関−津軽湯の沢.
次々に貨物列車が通ります.これにも後補機が2両ついていますが,前向きと後ろ向き.運用上こうなるのでしょうが,もうこうなると何でもありという感じです.
▲855列車,D51.津軽湯の沢−碇ヶ関.
▲855列車,後補機D51+D51は逆向きについている.津軽湯の沢−碇ヶ関.
▲656列車.後補機のD51+D51.これはどちらも前向き.碇ヶ関−津軽湯の沢.
歩きながら撮影を続けてきましたが,津軽湯の沢駅に到着しました.ここで,551列車を撮影しました.これは逆向きの後補機がついています.
▲551列車,D51 871.津軽湯の沢駅.
▲551列車,逆向きの後補機D51 466.津軽湯の沢駅.
さて,日本半周撮り鉄の旅もいよいよ終わりに近づきました.予定では,ここが最後の撮影地で,この後東京へ出て,私のハンドルネームにも関連する,急行「銀河」で帰る予定でした.しかし,フィルムを見ると,もう一度大糸線小滝駅でC56を撮影しています.これについては記録が全く欠けています.どの列車に乗ってそちらへ向かったのかも分かりません.やはり相当に疲れがでていたのでしょうね.
▲津軽湯の沢駅風景.